~新年明けましておめでとうございます~
今年(正しくは昨年末)、初めてチャレンジしたこと…それはおせち料理です。恥ずかしながら今まで一度も作ることなくお正月を迎えてきました。でも、子供に手作りのおせち料理を食べさせてやりたいということと、やはり日本の伝統をきちんと教えてやりたいという思いで全てというわけにはいきませんでしたが、どうにか作る事ができました。
現代では、おせち料理は大晦日のうちにすべて重箱に詰めて年神様に供えるというのが一般的です。一年間の豊かな実りや家族の安泰、子孫繁栄など、様々な願いがそれぞれの料理に込められ、供えられます。そして新年が明けるとそのお下がりを皆でいただくのが習わしとなり、日本の伝統として伝わっています。おせち料理一品一品に願いが込められており、改めてその意味を知ると、昔の人がどれだけ日々の生活を大切に過ごしてきたのかその思いにただただ頭が下がるばかりです。
●黒豆 家族みんなが「一年中まめ(まじめ)」に働き、「まめ(元気)」に暮らせますようにと願いをこめたもの。
●数の子 数の子はにしんの卵で、子がたくさん生まれて、代々栄えるようにと、子孫繁栄を願うもの。
●昆布巻 こんぶは「よろこぶ」の語呂合わせから、おめでたい食材として、祝いの儀には欠かせません。
●田作り 昔は水田にコイワシを細かくし肥料にしていた事から、豊年豊作・五穀豊穣を願う気持ちがこめられている。
●きんとん 「金団」と書き、黄金の団子という意味で財宝を表しており、豊かな生活が送れるようにとの願いが込められています。
●海老 海老は調理により、背が丸くなる事から、腰が曲がるまで、夫婦共に元気で長生き出来るようにと長寿を願ったもの。
●紅白なます お祝いの水引きをかたどったもので、紅白の組み合わせは平安・平和を願う縁起ものです。
●伊達巻 「伊達」とは華やかさ、派手さを表しています。また、巻物に似ている事から文化の発展を願う縁起物という説もあります。
…豊かになり、忙しい現代ではデパートで豪華なおせち料理が並び、手作りのおせちを食べる機会は少なくなりました。それでも、遠い昔、母や祖母が作ってくれたおせち料理を思い出すと、年末の忙しいさなか家族のためにせっせとおせち料理を作っていた姿が浮かびます。大事なのはこういうことなのかな、と思ったりもします。
家族にも思いのほか好評だったおせち料理、「来年はもう少し頑張るね!!」と宣言し、新たな年を迎えました。
まずは今年一年、元気に過ごせますようにと願いを込めて…
「本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます」 |