ポリウレタンの加水分解 2021.04.14

ポリウレタンの加水分解 先日、家族が肌着を脱いだ後に肌着がベトついている、肌に何か付着しているようだと言ってきたので、確認したところ、肌着にトラブルが発生していることに気付きました。 品物は長袖Tシャツで、トラブル箇所はシャツの襟元(内側の首下の背中にあたる部分)でした。 通常はブランドタグやサイズ表記されたタグが縫い付けされている事が多いですが、タグの代わりに直接転写シートが圧着された製品で、この転写シートの部分がべっとりとして、表示内容も分からなくなるほどの状態になっていたのです。 これはまさにポリウレタン特有の劣化現象である、加水分解というやつです。 ある程度、加水分解が進んだ状態で気付かずに着用し、汗による蒸れなどで更に加水分解が促進され、肌に付着するほどの症状にまで至ってしまったようです。 衣類だと、ポリウレタン合皮のフェイクレザージャケットやポリウレタン製の防水フィルムを使用した防水ジャケットなどでよく発生する経年劣化現象ですが、まさか肌着の内側に使用する転写シートにポリウレタンを使用しているとは、思いもよらなかったです。(それなりのメーカーで高額商品だっただけに残念です。。) ポリウレタンには加水分解はつきものなので、弊社でも使用する場合は注意しておりますが、使用して良い製品、使用を避けるべき製品があるということを改めて認識させられました。