為替変動と製造原価 2023.06.21
コロナ禍も終焉を迎えつつあった昨年2022年は為替変動が大きい一年でした。 1月の米ドル/円レートは115円でしたが戦争によるエネルギー不均衡や米国の利上げなどで円安ドル高が進み、10月20日についに150円を突破しました。 縫製工場ソーアップは海外にも生産拠点を持っていて、少なからず海外での生産・輸入がありますので、為替変動は業績に大きく影響します。 例えば昨年初には1個1000円で仕入れられていた製品が、為替の影響だけで年末には1300円になり、これに輸送費や物資のインフレによるコスト増が更に嵩んできています。 150円のレートは一時的なものと考えていましたが、2023年6月現在の為替レートは140円前後で落ち着いてしまい、当面このままとなりそうです。 国内生産におきましても原料の多くを輸入に頼っている日本では為替変動の影響を受けないことは有り得ません。 また著しい光熱費の上昇、人件費の増加により、工場のコストは上昇し、これらは輸送費にも著しく影響します。 幸いなことに縫製工場ソーアップのお客様はカーメーカー様をはじめ上場企業が多く、この製造原価増によるコストUPに対して寛大な姿勢を見せて頂いてはおりますが、発注先の変更が規制されている訳ではありませんので失注のリスクと向き合いながらの値上げのお願いになります。 上がったコスト以上に値上げをお願いできる訳もなく、お願いした後にも更に製造原価が上がってしまう状況が続いています。 為替も物価も高くても構わないので早く落ち着いてくれることを祈るばかりです。 Text/Isoda